静電気の話
寒い時期になると、空気が乾燥して静電気が発生しやすくなりますね。
具体的に、静電気が発生しやすくなる温度と湿度は、
温度20℃以下
湿度20%以下
と言われています。
そもそも静電気とは、体にたまった「+」電気と、
ドアノブなどの金属が持っている「ー」電気がお見合いすることで、
一気に「ー」から「+」へ電気が流れていくために発生します。
なぜなら電気(電子)は、
「+」から「ー」へ流れるのではなく、
「ー」から「+」へ流れる性質を持っているからです。
むかしむかし、電気の研究がはじまったころは、
「+」から「ー」へ流れると考えられていましたが、
あとになってから、「ちがうちがう、反対じゃないか!」と、
もっとかしこい人が気づいたのです…!
しかしその頃には、間違った説が一般的になっていたため、
現在でも『電気は「+」から「ー」へ流れる』という認識が残っています。
正解は、『電気は「ー」から「+」へ流れる』です。
さて、その静電気ですが、はじめに書いたとおり、
寒い時期に発生しやすいものです。
温度や湿度と関係が深いこともありますが、
寒いということは厚着することになりますよね。
冬の格好を想像してみてください。
「ポリエステルの長袖Tシャツ」に
「ウールのセーター」を上から着たりしませんか。
これが静電気発生の大きな原因なのです。
服を重ね着することによって、服同士がこすれて摩擦が起きます。
摩擦が起こると、もともとその物質にバランスよく存在していた
「+」電子と「ー」電子が、離ればなれになってしまいます。
「ー」電子が物質から家出するのです。
とくにポリエステルとウールはその相性がわるく(よく?)、ウールの「ー」電子をポリエステルがたくさん奪ってしまいます。
上着のウールに「ー」電子が足りない状態のまま、「ー」電子をたくさん帯びているドアノブなどの金属に触れることで、
一気にドアノブの「ー」電子がウールの「+」電子の方になだれこんでくる、この瞬間にバチッ!となるわけです。
これが静電気の仕組みです。
ちなみに、体に「+」電子が溜まった状態が長く続くと、カルシウムやビタミンCが体から出ていってしまいます。
その結果、疲れやすくなったり、ストレスが溜まりやすくなったりなど、健康にも影響が出てくるので、皆様お気をつけて!